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新旧ヤクザの激突に現代韓国の世相が浮かび上がる

2022年5月28日 なかざわひでゆき 狼たちの墓標 ★★★★★ ★★★★★

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狼たちの墓標

 右肩上がりに経済成長を続ける韓国のリゾート開発計画を巡って、義理と人情を重んじる昔気質の地元ヤクザと、目的のためなら手段を選ばない外部の新興勢力が、文字通り血で血を洗う凄まじい権力抗争を繰り広げる。日本の任侠映画にもありがちなストーリーに新鮮味はないものの、弱肉強食の現代社会で下剋上を狙う成り上がりヤクザ、チャン・ヒョクの冷酷な狂犬ぶりが圧巻。時代の変化に困惑しながらも受け入れざるを得ない中年ヤクザ、ユ・オソンとの対比も面白く、生存競争が激しさを増す現代韓国の世相が背景に浮かび上がる。ハードなバイオレンス描写もさることながら、脇役のひとりひとりまで丹念に描き込んだ脚本が非常に魅力的。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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