昼メロ1クール分がギュッと凝縮。

『監視者たち』に続き、チョン・ウソンが「悪い男」に挑戦。しかも、大胆な濡れ場もアリという多少、下世話な気持ちで観ると、意外な展開に驚かされるだろう。それもそのはず、監督は『南極日誌』に『ヘンゼルとグレーテル』と、サスペンス演出に定評があるイム・ピルソン。まさに「私が棄てた女」な純文学的なノリから始まったかと思えば、ウソン演じるモテ教授に裏切られた純朴な女の復讐劇へとなだれ込む。その結果、『レッド・ファミリー』のパク・ソヨン演じる残された一人娘を巻き込み、意外すぎるクライマックスに突入。そんなジェットコースター的爽快感は、まさに東海テレビ制作の昼メロであり、1クール分が凝縮された112分である。