映画が面白かったので、原作マンガを買いました(笑)

2015年2月10日 森 直人 娚の一生 ★★★★★ ★★★★★

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娚の一生

筆者は「映画→原作」の順だったが、どちらの回路からでも楽しめる出来ではないか? トヨエツは絶妙なマッチョイズムと知性と包容力の融合を、ソフトな関西弁でくるんだカイエダ教授の実写版として完成度が高い。榮倉奈々は“堅さ”が◎。これはナチュラルな風景の中で、“加齢臭のしない枯れ専系”ラブストーリーを成立させた稀有な例だ。

物語は原作より随分シンプルに削ぎ落とされているが、そのぶん役者に集中できる構成で、廣木隆一監督の長回しが活きている。原発・震災の事を省いている点は評価が分かれそうだが、『RIVER』『さよなら歌舞伎町』で同じモチーフを扱った廣木監督のことだから相当考え抜いた上での判断だろう。

森 直人

森 直人

略歴:映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「メンズノンノ」「Numero TOKYO 」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。※illustrated by トチハラユミ画伯。

近況:YouTubeチャンネル『活弁シネマ倶楽部』でMC担当中。6月5日より、内藤瑛亮監督(『許された子どもたち』)の回を配信中。ほか、諏訪敦彦監督(『風の電話』)、想田和弘監督(『精神0』)、深田晃司監督(『本気のしるし』)、豊島圭介監督(『三島由起夫vs東大全共闘』)、入江悠監督(『AI崩壊』)、タナダユキ監督(『ロマンスドール』)、岩井澤健治監督&大橋裕之さん(『音楽』)、片山慎三監督(『岬の兄妹』)と『パラサイト 半地下の家族』を語り尽くす特番、森達也監督&河村光庸プロデューサー(『i 新聞記者ドキュメント』)、小林啓一監督(『殺さない彼と死なない彼女』)、竹内洋介監督(『種をまく人』)、渡辺紘文監督&雄司さん(『普通は走り出す』など大田原愚豚舎の世界)、瀬々敬久監督(『楽園』)、今泉力哉監督(『アイネクライネナハトムジーク』)、二ノ宮隆太郎監督(『お嬢ちゃん』)、大森立嗣監督(『タロウのバカ』)、樋口尚文監督(『葬式の名人』)等々を配信中。アーカイブ動画は全ていつでも観れます。

サイト: https://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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