爺さんがロボットを悪用してますよ〜

2013年8月21日 中山 治美 素敵な相棒~フランクじいさんとロボットヘルパー~ ★★★★★ ★★★★★

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素敵な相棒~フランクじいさんとロボットヘルパー~

 ロボットと爺さんが向かい合うポスターを見て、てっきり矢口史靖監督『ロボジー』がハリウッドでリメイクされたのかと勘違い。だが、ぶっ飛び具合はミッキー・カーチスがロボットの中に入ったそれ以上。元宝石泥棒の爺さんが、ロボットを悪用して再び悪事に手を染めるコメディだ。来る“一家に一台お手伝いロボット時代“に、模倣犯も続出しかねない?なかなかの問題作である。
 とはいえ本作の主題は親子の確執であり、介護問題にある。そもそも爺さんがロボットと出会ったのは、物忘れがひどくなった父親を管理すべく、息子がヘルパー用にと購入したのがきっかけだ。そんな思惑に反発した結果がロボットの別の使い方であり、共に犯罪を重ねることで、皮肉にもかつての興奮を呼び覚まし、精気を取り戻していく。年老いた親を見ると、子供はつい老人扱いしがちだ。だがそれが、必ずしも本人の為ではない事を考えさせてくれる。もちろん、倫理的に泥棒を容認するのはどうかと思うが。だが本作の場合、なんとなく家族が丸く収まるので、寛大な心で見守ってあげよう。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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