ももクロにはアンサンブル演技賞を用意しなきゃね!

こりゃいつの時代も愛されるに値する傑作だ。自分のやりたいこと・やるべきことを見つけていく過程だけを尋常じゃない熱度で追いかける超真剣な青春映画、恋愛要素がゼロなのも潔い。冒頭や夢のシーン(+ムロツヨシの演技)こそ、いつものガチャついた本広克行っぽさはあるが、それさえいい息抜きと感じられるほど。とりわけ黒木華がある“豹変”を見せるシーンから、ももクロも物語もドライヴかかりまくり。どこまで行っても辿りつけないが、創造し続けなければ“果て”には近づけない、そんなクリエイティヴィティの宇宙にずっぽり足を踏み入れてしまった人間の至福と苦悶が、アイドル映画としての枠を崩さずに成立している奇蹟の作品!