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これが、今の中国の限界なのか

2015年2月28日 中山 治美 妻への家路 ★★★★★ ★★★★★

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妻への家路

 イーモウ作品の中でも『活きる』(94)を評価する者としては、一抹の寂しさを覚える。中国のタブーである文化大革命を赤裸々に描いた同作で、監督は映画製作禁止命令をくらい、作品はいまだ上映出来ないという。それでも今回、果敢に文革や反右派闘争批判を滲ませてきた。今や国の一大イベントの演出を担う立場となった考えれば、これが精一杯の反骨か。だとしても、大仰でベタな展開に興冷めしてしまう。
 国の検閲を受けつつ芸術活動をする状況は、私達には計り知れないものがある。そこにやってきたハリウッドの波。その中でどう戦うべきか。同国の巨匠にお手本を見せて欲しいと思うのは、外にいる人間の勝手な願望だろうか。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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