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“鉄板”のキャスティング、二人の共演に心がザワつく

2015年5月2日 轟 夕起夫 私の少女 ★★★★★ ★★★★★

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私の少女

ここぞという場面での感情の吐露も見事だが、一見無表情、実は複雑な“中間表情”も卓抜。W主演の二人についてである。“よそ者”として排他的な村に赴任した警察署長ぺ・ドゥナ。そもそも誰からも愛されていない“疎外者”の少女キム・セロン。この“エイリアン”たちが運命の遭遇を果たし、自分の居場所を獲得するため、闘争する。

……いや、ちょっと飾って書きすぎたか? 二人はまるで“罰ゲーム”に陥れられたように不幸のつるべ打ちによって追い詰められてゆくのだ。そのゲスくてヤバい、しかし、確かな抒情で包みこまれた2時間。『影の車』『鬼畜』『震える舌』といった、野村芳太郎監督の手による“子供の受難劇”を思いだした。

轟 夕起夫

轟 夕起夫

略歴:文筆稼業。1963年東京都生まれ。「キネマ旬報」「映画秘宝」「クイック・ジャパン」「DVD&ブルーレイでーた」「QJweb」などで執筆中。近著(編著・執筆協力)に、『伝説の映画美術監督たち×種田陽平』(スペースシャワーブックス)、『寅さん語録』(ぴあ)、『冒険監督』(ぱる出版)など。

近況:またもやボチボチと。よろしくお願いいたします。

サイト: https://todorokiyukio.net

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