マルコヴィッチの……ではなく、真木よう子の穴

2015年5月17日 轟 夕起夫 脳内ポイズンベリー ★★★★★ ★★★★★

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脳内ポイズンベリー

 ヒロインの心の葛藤を擬人化し、コミカルに可視化した脳内エンタテインメント。頭の中で繰り広げられる脳内会議、自意識との対話を戯画的に綴る手法は、初期のウディ・アレン作品を少し感じさせ、ここまで空回りするコミックキャラを演じた真木よう子もとても新鮮だ。
 どのパートも達者な役者を揃えているが、とりわけ誠実さの裏に静かなパッションを隠し持っている年上の編集者を演じた成河が素晴らしい。脳内会議のシーンがややクドいが、主戦場のTVドラマで『WATER BOYS』(1が傑作だった)から『ストロベリーナイト』まで多彩に、しかも映画でも確かなアベレージを残す佐藤祐市監督の手腕はもっと讃えられていいと思う。

轟 夕起夫

轟 夕起夫

略歴:文筆稼業。1963年東京都生まれ。「キネマ旬報」「映画秘宝」「週刊SPA!」「クイック・ジャパン」「ケトル」「DVD&ブルーレイでーた」などで執筆中。著書に「轟夕起夫の 映画あばれ火祭り」(河出書房新社)、編著に「清/順/映/画」(ワイズ出版)、「好き勝手 夏木陽介 スタアの時代」(講談社)など。

近況:取材・構成を担当した『伝説の映画美術監督たち×種田陽平』がスペースシャワーブックスより発売中。またもやボチボチと。よろしくお願いいたします。

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