シネマトゥデイ
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おばあちゃんの善意が街に伝播していく。

  • きみはいい子
    ★★★★★

    小樽らしき或る土地に起こる、幼い子供をめぐる3つの物語。いわばアルトマン的群像劇の手法で、それぞれが交わることはないけれど、ある時は対位法的に、ある時は互いに交響しあって、ひとつのクレッシェンドを形作っていく。その全体的な大きなうねりに、物語も、映像設計も(色彩のトーンと桜の花びら!)、音楽も(単音から豊饒なる「歓びの歌」へ!)すべてが寄与し、最終的にはこの街の過去・現在・未来を見通す物語となるのが美しい。その視覚的あらわれが、映画の軸となるおばあちゃん家の前の坂を絶妙なフレイミングで捉えるヨーロピアン・ヴィスタなのだ。そのサイズで尾野真千子を池脇千鶴が抱きしめるシーンの完璧ぷりったらない。

⇒映画短評の見方

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴: 映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、大阪・天六のブックカフェ「ワイルドバンチ」で月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤の日曜日には鼠を殺せ」を主宰。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「SAVVY」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。ちょいと私事でレヴューをアップし損ねてましたが、どんどん書いていきます。

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