樹海のイメージが変わるかも

2016年5月8日 中山 治美 追憶の森 ★★★★★ ★★★★★

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追憶の森

 日本人にとってはオドロオドロしい印象の強い青木ヶ原の樹海をホラーではなく、心の再生の場として描いているのは新鮮。恐らく渡辺謙が参加している事が大きいのではないか。自殺大国の上に度重なる震災と、近年我々は多くの死を目にしてきた。せめて映画で残された人の気持ちに寄り添うことは出来ないか。そんな思いを製作陣に伝えたのでは?と、勝手に憶測。実際、樹海を彷徨う米国人と同様の体験をした人には、非常に琴線に触れる作品となるだろう。
 ただ米国人が樹海に辿り着くまでの夫婦の物語がありがちで、何度もガス・ヴァンだよね?と確認したくなった。樹海での、舞台劇のようなマシューと渡辺の掛け合いが魅力的なだけに惜しい。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。GISELe、日本映画navi、goo映画、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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