ADVERTISEMENT

戦争とインターネットの最前線における映画作家の現実参加とは?

2016年5月21日 森 直人 シリア・モナムール ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
シリア・モナムール

今は無数の「ドキュメンタリー」が不断に発表されている。YouTubeにアップされたシリア内戦の記録を収集・編集し、誰もが動画を撮る超・多焦点な映像環境を反映させたのが本作の前半。そしてSNSでもう一人の監督とつながり、カメラを通した映像の固有性を模索するのが後半となる。

映画(あるいは映画作家と自覚する者)がどのように「現実」を捉えられるか――という問題が、ややナイーヴながら誠実かつ詩的に提示される。「この男とはシネクラブで出会った」との紹介と共に映し出される血まみれの死体。『ヒロシマ・モナムール』にちなんだ凄惨な場面だが、映画の輪郭から筆者が連想するのはむしろ『ベトナムから遠く離れて』だ。

森 直人

森 直人

略歴:映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「メンズノンノ」「Numero TOKYO 」などでも定期的に執筆中。※illustrated by トチハラユミ画伯。

近況:YouTubeチャンネル『活弁シネマ倶楽部』でMC担当中。5月11日より、川和田恵真監督(『マイスモールランド』)の回を配信中。ほか、東盛あいか監督(『ばちらぬん』)、長久允監督(『DEATH DAYS』)、松居大悟監督(『ちょっと思い出しただけ』)、舩橋淳監督(『ある職場』)、犬童一心監督(『名付けようのない踊り』)、片山慎三監督(『さがす』)、二宮健監督(『真夜中乙女戦争』)、原一男監督&小林佐智子プロデューサー(『水俣曼荼羅』)、前田聖来監督(『幕が下りたら会いましょう』)、松浦祐也さん&カトウシンスケさん(『ONODA 一万夜を越えて』)、首藤凜監督(『ひらいて』)、大石規湖監督(『fOUL』)、𠮷田恵輔監督(『空白』)、春本雄二郎監督(『由宇子の天秤』)、ウエダアツシ監督(『うみべの女の子』)、沖田修一監督(『子供はわかってあげない』)、内山雄人監督(『パンケーキを毒見する』)等々を配信中。アーカイブ動画は全ていつでも観れます。

サイト: https://morinao.blog.so-net.ne.jp/

森 直人さんの最近の映画短評

もっと見る

ADVERTISEMENT