シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

危険水域の昂揚感に駆りたてる聖なる兇気。

  • ディストラクション・ベイビーズ
    ★★★★★

    一般人であろうがヤクザであろうが、強そうな奴を見かけると一方的に殴りかかっていく柳楽優弥。理由なき狂気の沙汰だが、既知の社会的モラルから完全に外れた姿はむしろ純粋で、どこか中上健次の暴力を髣髴とさせる。それに対し、単なる虎の威を借る狐・菅田将暉の、女ばかり標的にする卑劣さはまさに今の世界の醜さだ。彼らに巻きこまれる “被害者”小松菜奈も最初こそクリシェに過ぎないものの次第に内なる本性を露わにしていく。ディストーションの向こうにアコースティックを配した向井秀徳の音楽も不穏を増幅。8mm時代からの攻撃性を維持しつつ、『イエローキッド』を経たのち商業映画に殴りこみをかける真利子哲也の意気や良し!

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ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴: 映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、大阪・天六のブックカフェ「ワイルドバンチ」で月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤の日曜日には鼠を殺せ」を主宰。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「SAVVY」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。ちょいと私事でレヴューをアップし損ねてましたが、どんどん書いていきます。

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