はじまりはヒップホップ (2014)：映画短評

　ニュージーランドの小さな島に住む平均年齢83歳のヒップホップ･ダンサーたちが、ラスベガスで開催される世界最大の選手権に出場するため一致団結していく姿を追ったドキュメンタリーだ。
　本作はその中でも特に個性の強い6人の老女に焦点を当て、常に前向きに人生や社会と向き合ってきた彼女たちの半生を振り返りながら、そのチャレンジ精神の源を探っていく。
　孤独で哀れな老人なんて真っ平ごめん。決してダンスが上手いわけではないが、しかし健康や金銭の問題など様々な壁にぶち当たりつつも、積極的に社会と関わり新たな挑戦を恐れない彼らの姿に、これから老いを迎える我々が学ぶべきことはとても多い。