シネマトゥデイ

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史上最強の「ダメ女子萌え映画」降臨!

  • もらとりあむタマ子
    ★★★★★

    最高! 一見隙だらけの(というか隙しかない)果てしなくユルい作風ながら、文句なしにハイクオリティの「ダメ女子萌え映画」だ。田舎の実家に出戻り、近所をうろついてるだけのニートをダルく怪演する前田敦子。『苦役列車』にしろ『クロユリ団地』にしろ、まだアイドルを引きずっていたが、今作ではオフモードのまま素材感と女優力が凶暴に全開!

    テレビのニュースを見ながら「ダメだな…日本は」とつぶやき、「日本じゃなくて、お前がダメなんだよ!」と父親にツッコまれるキレまくった台詞の数々。まさに、いましろたかしのモラトリアム青春漫画『ザ★ライトスタッフ』などの応用形であり、同時に監督・山下敦弘の初期作品の女子版でもある。まさか『どんてん生活』や『ばかのハコ船』の山本浩司がマエアツにメタモルフォーゼする日が来るとは! また山下の念頭には『なまいきシャルロット』がイメージモデルとしてあったらしいが、四季に合わせたスケッチ風の短編オムニバス的構成はエリック・ロメールに近い。

    脚本は山下の盟友・向井康介。『陽だまりの彼女』が大ヒットした直後に、このハードコア&キュートな傑作が投下されるのだから、今年の彼は凄すぎ!

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「Numero TOKYO (Web)」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: インターネット番組『活弁シネマクラブ』(https://freshlive.tv/katsuben_cinema)のコーナー「浅草ダイレクトシネマ」でMC始めました(YouTubeにチャンネル登録も)。2月1日より、緒方貴臣監督(『飢えたライオン』)の回を配信中。ほか、関根光才監督(『太陽の塔』『生きてるだけで、愛。』)、武正晴監督(『銃』)、塚本晋也監督(『斬、』)の回が配信中。アーカイブ動画はいつでも無料で観れます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、1月は『夜明け』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』(いずれも洋泉社)等々が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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