現代人の虚無感を映し出すアメリカ版『永い言い訳』

2017年2月18日 なかざわひでゆき 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う ★★★★★ ★★★★★

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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

 突然妻を交通事故で失ったエリート銀行マン。悲しいはずなのに泣けない。何の感情も湧き上がらない。自分は妻を本当に愛していたのか。大きな壁にぶち当たった主人公が、ある親子との交流を通じて喪失感から立ち直っていく。西川美和監督の『永い言い訳』と酷似する点も多い作品だ。
 言うなれば、無自覚なまま社会の歯車となった現代人が、愛する者の死をきっかけに人間性を取り戻す話。そのために、彼は順風満帆だが退屈な日常を徹底的に破壊し、人生を一から再構築しようとする。言わんとすることはよく分かるのだが、それゆえストーリーの流れが全体的に出来過ぎているような印象を受けることも否めない。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

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