シネマトゥデイ

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作品そのものが最高級アートの趣(おもむき)

  • 鑑定士と顔のない依頼人
    ★★★★★

     古典的な正統派イタリア映画とトリッキーなミステリーを行き来するトルナトーレ監督だが、本作はその後者の部類に入る。

     傲慢でプライドの高い一流鑑定士と決して人前に姿を見せない依頼人という、いわば世間から隔絶した男女2人が美術品を介して通じ合っていく過程には、孤高の人間ならではの複雑な感情が丁寧に織り込まれて興味深い。また、ゴージャスで耽美的なカメラワーク、監督の演出意図を的確に汲み取ったモリコーネの幻惑的な音楽スコアにも魅了される。作品そのものが最高級アートの趣(おもむき)だ。

     それだけに、どんでん返しのためのどんでん返しとしか思えない結末が惜しまれる。賛否両論の分かれる点だろう。

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なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴: 日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況: 新しく映画ブログ始めました。よければチェックしてみてください?なかざわひでゆきの毎日が映画三昧→http://eiga3mai.exblog.jp/

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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