シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

占領下のアラブ青年たちが叫ぶ“ファイト・ザ・パワー”

  • 自由と壁とヒップホップ
    ★★★★

    このドキュメンタリーを観れば確実にDAMのファンになる。イスラエル領内におけるパレスチナ人ヒップホップ・グループのパイオニア。冒頭からパブリック・エナミーのチャックDが登場するが、かつて彼が提唱した「ラップ、人種、現実と技術」=ポリティカルな先鋭性はこの地で生々しく継承されていた。

    印象深いのは、彼らの音楽が苛酷な現実に密着した政治活動として両親にも支持されていること。過激というより、地に足のついた好青年たちなのだ。

    2003年に撮影開始、2008年に完成。ようやく日本公開されたが、まだ遅くはない。『ペルシャ猫を誰も知らない』(イラン)や『サウダーヂ』(日本)などと接続させたい必見作だ。

⇒映画短評の見方

森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「週刊プレイボーイ」「Numero TOKYO (Web)」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: 9月27日(木)渋谷・シネクイントにて『愛しのアイリーン』20:00の回上映後、吉田恵輔監督×奥浩哉先生のトークでMCを務めます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、9月は『SUNNY 強い気持ち・強い愛』『泣き虫しょったんの奇跡』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』『究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

» 森 直人 さんの映画短評をもっと読む

[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク