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狂覗 (2017):映画短評

狂覗 (2017)

2017年7月22日公開 81分

狂覗
(C) POP
相馬 学

ジャンル映画に寄り添いながら現代を斬る

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 タッチは限りなくホラー映画に近い。教育問題を扱った作品では、こういう見せ方をする映画は珍しい。そんなわけで、興味深く、また面白く見ることができた。

 回想や幻想シーンを覗けば、ほぼ全編にわたって教師同士の葛藤が繰り広げられ、確執が深まるほど緊張の度合いは増してくる。鮮血描写はもちろん、イジメの発覚や、その裏側の意外な事実など、衝撃をもたらす要素が巧みに織り込まれ、ハラハラさせられた。

 何より怖いと感じるのは、各教師の偽善から浮かび上がるイヤな空気感。教育者の理想とは裏腹に、淫行や不祥事の隠ぺいに執心するその醜さを目の当たりにすると、人間こそが本当に恐ろしいと、改めて思えてくる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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