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ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 (2017):映画短評

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 (2017)

2017年7月28日公開 110分

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
(C) Universal Pictures

ライター6人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 2.7

相馬 学

ハリウッド大作の風格は十分、しかしドラマは!?

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 トム・クルーズが例によってハードなスタントをキメるし、都市破壊のスペクタクルは圧倒的だし、変身シーンのVFXにも目を見張る。ハリウッド大作らしさをアピールした点に“ダーク・ユニバース”の本気を感じる。

 『ハムナプトラ』とは異なる話にした点も好感が持てるが、気になるのは今後ユニバースに密に絡む秘密組織の存在。重要な役割を果たす割にはその秘密を出し惜しみ、冒険アクションのストレートな楽しさにブレーキがかかるのは惜しい。

 出し惜しんだ分、満足感には欠けるが、ホラー好きとしては次も見たくなる。次作のリブート版『フランケンシュタインの花嫁』には一本の映画としての完結性を高めることを期待。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

先行きに不安が募る「ダーク・ユニバース」第1弾

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 往年のユニバーサル・ホラーのモンスターたちを現代に蘇らせ、世界観を共有しながらフランチャイズ化していく「ダーク・ユニバース」シリーズの第1弾は、『ミイラ再生』のリブートに当たる。
 企画そのものはホラー映画ファンとして大歓迎なのだが、本作を見る限り先行きに不安が募る。なんというか、いろんな映画からネタを頂戴してきた寄せ集め感がハンパないのだ。ジキル博士率いる秘密組織ってのも、あからさまにマーベルのシールドを連想させて興ざめ。観客に手の内をばらし過ぎだ。
 まあ、それでも『エルゾンビ』風の十字軍ゾンビ来襲や、美女に精気吸われて干からびる『スペース・バンパイア』的展開は個人的に楽しめたけれど。

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山縣みどり

「ゲゲゲの鬼太郎」の世界観を参考にすればよかったね

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

戦争そっちのけでお宝探しする米兵ニックが中東で発見した棺は実は呪われていたというつかみに文句はないが、前フリの古代エジプトの王位継承問題は疑問大。それをスルーしても、トム・クルーズ演じるニックのモチベーションや秘密組織の存在意義がわかりづらく、いちいち「?」とひっかかる部分が出てくる。つまり脚本に問題アリ! 透明人間とかジキル博士といったモンスターがタッグを組む“ダーク・ユニバース”の序章だが、『ゲゲゲの鬼太郎』みたくモンスターが存在する世界を最初に構築するほうが観客もとっつきやすいはず。ダーク・ヒーロー役で新境地を開拓するはずのクルーズだが、健全すぎて無理。

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くれい響

「ユニバース」ブームの罠にハマる

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

トムクル主演の『ヴァン・ヘルシング』リブート企画が、加熱する「ユニバース」ブームに便乗。身体を張って笑いを取るなど、例によってトムクルは俺様節を発揮。『狼男アメリカン』のような相棒とのエピソードや『スペース・バンパイア』のようにロンドンを恐怖に陥れるソフィア・ブテラ(エロ要素控えめ)など、いろいろと健闘している。ただ、狂言回しにジキル博士を据える「ダーク・ユニバース」を構築するうえでの強引な展開との相性がめっちゃ悪い。結果、どっちつかずな仕上がりで、素直に『ハムナプトラ』のリブートをやれば、“トムクル版『インディ・ジョーンズ』”として盛り上がったんじゃないか?と思ってしまうのであった。

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平沢 薫

古代エジプトの王女が美しく恐ろしく、そして切ない

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 蘇った古代エジプトの王女アマネットが、美しく、恐ろしく、切なく、もっと彼女を見たくなる。演じるソフィア・ブテラは、「キングスマン」で両足が凶器の過激な殺し屋ガゼル役を演じ、「スター・トレック BEYOND」で復讐を誓う凶暴なエイリアン美女ジェイラ役を演じた注目女優。噂では、本作の監督アレックス・カーツマンは王女役にブテラを熱望し、主演のトム・クルーズよりも先に彼女をキャスティングしたとか。そんな噂を信じたくなるほど、王女アマネットはミイラになる前の傲慢な美女だった頃も、復活した後の鎖に繋がれた状態も魅力的。ブテラの新作「アトミック・ブロンド」でのシャーリーズ・セロンとの共演ぶりも楽しみ。

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猿渡 由紀

トム・クルーズがミスキャスト

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

この映画で最大の謎は、なぜトム・クルーズがこれを受けたのかということ。ギャラがバカ高く、そのせいで次の「ミッション:インポッシブル」もギャラを引き上げないといけなくなったそうだが、彼ほどであればお金だけでは決めないはず。そこまでしてやってもらったのは、むしろ映画にとって逆効果。彼にちょっと情けない男を演じさせても、信憑性がない。ユーモアを持たせようとがんばっているのがわかるだけに、見ていて痛い。お約束のように完璧ボディを披露するが、この泥棒はパーソナルトレーナーを雇って1日5時間くらいワークアウトしてるのか?結局、このシリーズには、ブレンダン・フレイザーくらいがちょうど良かったのだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
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