シネマトゥデイ

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多様化する「パワー・トゥ・ザ・ピープル」の始まり

  • 当然想い出すのは、シリル・コラールの『野性の夜に』(92年)だ。あの伝説的な映画=鮮烈な生の記録と同時期に活動団体ACT UPのメンバーだったロバン・カンピヨ監督の実体験を再構築したもの。これは青春回顧、ではあっても懐古ではない。若さゆえの暴走も含め、沸騰する怒りと愛のエネルギーを現在進行形で「いま」にぶつける試みだ。

    やはり近い時期の『フィラデルフィア』(93年)が示すように、当時HIV/エイズ問題はセクシュアリティへの偏見がセットだった。グザヴィエ・ドランはLGBTについて「90年代は鉄のシャッターが上がった時代」だったと発言しているが、その闘争の原点を再確認する一本とも言えるだろう。

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「Numero TOKYO (Web)」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: インターネット番組『活弁シネマクラブ』(https://freshlive.tv/katsuben_cinema)のコーナー「浅草ダイレクトシネマ」でMC始めました。まずは12月15日(土)より配信、塚本晋也監督(『斬、』)の回を。アーカイブ動画はいつでも無料で観れます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、12月は『パッドマン 5億人の女性を救った男』『私は、マリア・カラス』『それだけが、僕の世界』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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