シネマトゥデイ

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「ダリダ」と「ヨランダ」の狭間で

  • ダリダ あまい囁き
    ★★★★

    満を持しての映画化、というべき安定の完成度。1967年パリでの自殺未遂を起点に、仏の国民的歌姫ダリダ(1933年生で美空ひばりより4歳年上)の54年間の数奇な生涯を多面的に探っていくミステリー風の語り口が吸引力アリ。主題は社会的ペルソナ「ダリダ」と、等身大の女性としての「ヨランダ」(本名)のギャップ&葛藤。普通の幸福をこそ求め、それに逃げられた、というスーパースターの素顔は我々にもわかりやすい理解だろう。

    音楽映画としては演者の物真似パフォーマンスではなく、オリジナル音源を使ったのが大正解。伝記ドラマの真実性と、本物の歌声の説得力がうまく融合している。70年代後半の米国進出ディスコ時代も◎!

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「Numero TOKYO (Web)」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: インターネット番組『活弁シネマクラブ』(https://freshlive.tv/katsuben_cinema)のコーナー「浅草ダイレクトシネマ」でMC始めました。まずは12月15日(土)より配信、塚本晋也監督(『斬、』)の回を。アーカイブ動画はいつでも無料で観れます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、12月は『パッドマン 5億人の女性を救った男』『私は、マリア・カラス』『それだけが、僕の世界』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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