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ゲンボとタシの夢見るブータン (2017):映画短評

ゲンボとタシの夢見るブータン (2017)

2018年8月18日公開 74分

ゲンボとタシの夢見るブータン
(C) ECLIPSEFILM / SOUND PICTURES / KRO-NCRV
なかざわひでゆき

多感な少年の苦悩と迷いに、近代化に揺れるブータンの今を見る

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 21世紀に入ってようやく近代化の波が押し寄せた仏教国ブータン。伝統を守る庶民の日常にも少しずつ、しかし着実に変化は生まれている。そんな中、スマホを通じて外の広い世界を知った田舎の少年が、将来の進路を巡って思い悩む姿を捉えたドキュメンタリーだ。
 代々続くお寺の長男ゲンボ。サッカーや音楽を愛する多感な思春期の彼は、村を出て自分の可能性を試したいと思っているが、しかし息子に苦労をさせたくない父親は出家して寺を継ぐことを望む。確かに、民主主義の競争社会は親世代にとって未知の世界だからね。心配するのも当たり前。挑戦を取るのか安定を取るのか。そういう意味では、世界共通の普遍的なテーマでもある。

この短評にはネタバレを含んでいます
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