とってもいい映画。

「普通の映画」の顔をしながら、凡百の社会派映画よりどれだけ現代日本を覆う問題、大切なメッセージを含んでいることか! むろん荒川弘の傑作漫画あってこそだが、再構築が巧く、酪農のハードさをドキュメント的に実写化することで本物の説得力を手に入れた。
吉田恵輔監督としては広瀬アリスの胸チラなど作家性(変態汁)を適度に分泌しつつ、自己実現をテーマとした点で『ばしゃ馬~』『麦子さんと』とコレは三部作に思える。最初お先真っ暗な感じで登場するSexy Zoneの中島健人がどんどん「いい男」に輝いていく過程は感動的だ。
筆者がTOHOシネマズ渋谷で観た時、客席はほぼ女子だったが、むしろ悩める男子に薦めたい!