“危うさ”で成立する愛すべきヒロイン・ストーリー

2018年9月6日 相馬 学 500ページの夢の束 ★★★★★ ★★★★★

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500ページの夢の束

 物語の推進力となるのは、自閉症のヒロインの危うさ。施設外へ飛び出し、無謀な旅に出る彼女の行動がスリルを醸し出し、ヒヤヒヤしつつ最後まで見守ってしまう。

 『スタートレック』に対するオタク的な愛情や情熱は伝わってくるし、それが破天荒な旅を引き起こす点には説得力がある。彼女と他者との関係が、もう少しそれと結び着いて欲しかった歯がゆさはあるものの、それでも爽やかな感動をあたえるのは間違いない。

 何より本作はD・ファニングあっての映画だ。実年齢的には大人だが子役の頃のあどなけさも残す、安達祐実的な(?)独得のアンバランス。映画の魅力である“危うさ”は、彼女の個性が発する”危うさ”でもある。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』他の劇場パンフレットに寄稿。趣味でやっているクラブイベントDJの方も忙しくなってきました。

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