シネマトゥデイ

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夢を見ているような映像が見えないものを見せてくれる

  • エンジェル、見えない恋人
    ★★★★

     ずっと夢を見ているような感覚に陥る。映像が、つねに柔らかな明るい色彩のままぼんやりとした質感なので、目が覚めかけているときにこれは夢だとどこかで認識しながら見ている夢のように見えてくる。ベルギー幻想派という単語を連想してしまうのは、ベルギー生まれの監督がベルギーで撮ったことと、姿が見えない少年の存在を認める2人の女性、彼の母と恋人がどちらも妖精のような容貌だからかもしれない。
     姿を消すのが得意なマジシャンに恋する娘。彼女が生む姿が見えない男の子。彼が出会う目の見えない少女。そんな"見えない"ものに溢れた物語を、観客の"見る"という体験に翻案する大胆な試みが静かに結実している。

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」@Netflixを視聴中。ホーンティング・ハウスものだけどひと捻り。子供時代に呪われた館で過ごした子供たち5人が、そのトラウマを抱えたまま大人になり、彼らの「現在」と「子供時代」が並行して描かれるという趣向。さらに、同じ出来事が別の人物の視点から描かれて、別の意味が見えてきたり。クリエイターは「ジェラルドのゲーム」のマイク・フラナガン。彼は現在、スティーブン・キングの「シャイニング」続編、「ドクター・スリープ」を撮影中。

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