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マイ・プレシャス・リスト (2016):映画短評

マイ・プレシャス・リスト (2016)

2018年10月20日公開 98分

マイ・プレシャス・リスト
(C) 2016 CARRIE PILBY PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

くれい響

こじらせ女子が、書を捨て町に出てみた。

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

セラピストから“書を捨てよ町へ出よう”と言われ、実行に移した、こじらせ女子の前に現れる3人の男。新聞広告で知り合った彼女持ちに、酷い目に遭わせたイケメン教授、謎のクラリネット奏者と、なんだかんだ少女マンガ原作のような展開だ。ヒロインの大切な一冊が同じサリンジャーでも「ライ麦畑」でなく、「フラニーとゾーイ」というのは興味深く、NY映画としての醍醐味もあるが、ここ15年ぐらい量産される"リスト映画"としては及第点。なにより、ヒロインを嫌味なく演じている『メアリーの総て』でも痛女を演じるベル・パウリーに救われている。ブレイク確実の彼女の青田買い映画といえる。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

頭が良すぎて生きづらさを抱えた女子の軽妙洒脱な成長物語

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 主人公は飛び級でハーバード大学を卒業したものの、賢すぎるせいで生きづらさを抱えている19歳の女子キャリー。彼女のキャラがとてもいい。知的レベルが高すぎて周りの同世代とは話が通じず、傷つきやすいので自分を守るため理論武装してしまう。おかげで今や引きこもり同然。頭がいいから大人びて見えるけど、中身は繊細で純情な少女なのだよね。そんな彼女がセラピストから出された7つの課題をクリアするため他者と関わることで、本を読むだけでは分からない人間や社会の複雑さを学び、精神的に成長していく姿が描かれる。青春の痛みやほろ苦さを交えつつも、暖かでユーモラスで軽妙洒脱な仕上がり。主演ベル・パウリーの聡明さも魅力だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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