シネマトゥデイ

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ものづくりの無血革命と男性視点のフェミニズム

  • 傑作。実話ベースの成功物語だが、実現までの壮絶さは憲兵からの拷問を受ける『まんぷく』の萬平さんにも負けていない。普通のおっさんが生理用ナプキンを自作し始めると、インド社会の慣習のタブーに露骨に触れて村がざわつき始める。主人公が保守的な価値観から徹底排除されるのが前半だが、それは新時代に移行する為の儀式にも見える。

    後半はまるで21世紀版のキャプラ『スミス都へ行く』だ。利権よりも分配の精神、女性の社会的地位向上を説く演説シーン。この理想主義が爽やかに響くのは猛烈な過渡期にある現代インドならではだろう。『きっと、うまくいく』辺りからボリウッド娯楽映画は先端的な大衆思想の反映も注目点となった。

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森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「Numero TOKYO (Web)」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: インターネット番組『活弁シネマクラブ』(https://freshlive.tv/katsuben_cinema)のコーナー「浅草ダイレクトシネマ」でMC始めました。まずは12月15日(土)より配信、塚本晋也監督(『斬、』)の回を。アーカイブ動画はいつでも無料で観れます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、12月は『パッドマン 5億人の女性を救った男』『私は、マリア・カラス』『それだけが、僕の世界』についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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