人類は女性の生理があってこその存在と声を大にしたくなる作品だ。文化的・宗教的な理由から月経期の女性を不浄とする旧弊な考え方がインドやネパールではまだ根強いようだし、生理についての論議はタブー。そんななか愛する妻のためにと生理用品の普及に尽力した男性がいたとは嬉しい驚きだし、ひとり『下町ロケット』的な発明・開発ものとしても見応えアリ。映画的なロマンスは余計に思えるが、実は主人公をめぐる女性二人の対比でインド国民の考え方の変化を表現しているのだ! それにしてもソーナム・カプールは輝いている。さすがはインド映画界が誇る美人女優だ。内容に敬遠しがちだろうけど、男性にこそ見てほしい。
略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。
近況: リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。