シネマトゥデイ

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愛の地獄をみた

  • 愛がなんだ
    ★★★★★

    恋愛に限らず、二人以上の人間が関係を作れば、思いが行き違うのは必然。主従関係も生まれる。小説ならともかく、映像となって一歩間違えれば、ストーカー的おぞましい駆け引きになる危険もあった物語。しかし、演じる役者たちの恐ろしいほど的確な演技で、日常の風景として降りて来た。多くの人が経験したであろう「愛されない苦しみ」が、さり気ない会話によって、ヒリヒリと胸の痛みを伴って襲ってくる感覚。

    多用される長回しは、つねに関係性の波風を鮮やかに伝え、結末にたどり着いた後も、「愛がなんだ」と言い放ちながら、ズブズブと愛の地獄沼にハマっていく人間の本能にめまいをおぼえる。ロマンチックとは無縁の愛の傑作。

⇒映画短評の見方

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴: 1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況: 是枝裕和監督、バリー・ジェンキンス、クリストフ・ヴァルツとオスカーの話を聞くことが多い、2月のインタビューラッシュでした。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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