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距離感と温度感の大勝利

2019年3月17日 森 直人 翔んで埼玉 ★★★★★ ★★★★★

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翔んで埼玉

満員御礼の劇場で鑑賞。国民的ヒット作へと伸びてる気配だが、まあ大きく言うと、トランプ風刺にも思えますね(笑)。バックラッシュ時代の身も蓋もなさと現状のフラット化(埼玉化)での挟み撃ちが絶妙。大らかに笑い飛ばすのがおそらく地域差別への最適解で、「程良い解放」に満ちている。『SR サイタマノラッパー』から10年、ある成熟を感じるなあ。

漫画原作映画という日本の特殊文脈の中で、『テルマエ・ロマエ』に続き結構なスケールでニセ世界をバラエティ的に構築する武内英樹監督の力量は突出。「小倉優子(千葉)、弱い!」とかウケたわ。二階堂ふみは三島由紀夫やヴィスコンティ的にもなるが、BLへの距離感も「大衆的」。

森 直人

森 直人

略歴:映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「メンズノンノ」「Numero TOKYO 」などでも定期的に執筆中。※illustrated by トチハラユミ画伯。

近況:YouTubeチャンネル『活弁シネマ倶楽部』でMC担当中。5月11日より、川和田恵真監督(『マイスモールランド』)の回を配信中。ほか、東盛あいか監督(『ばちらぬん』)、長久允監督(『DEATH DAYS』)、松居大悟監督(『ちょっと思い出しただけ』)、舩橋淳監督(『ある職場』)、犬童一心監督(『名付けようのない踊り』)、片山慎三監督(『さがす』)、二宮健監督(『真夜中乙女戦争』)、原一男監督&小林佐智子プロデューサー(『水俣曼荼羅』)、前田聖来監督(『幕が下りたら会いましょう』)、松浦祐也さん&カトウシンスケさん(『ONODA 一万夜を越えて』)、首藤凜監督(『ひらいて』)、大石規湖監督(『fOUL』)、𠮷田恵輔監督(『空白』)、春本雄二郎監督(『由宇子の天秤』)、ウエダアツシ監督(『うみべの女の子』)、沖田修一監督(『子供はわかってあげない』)、内山雄人監督(『パンケーキを毒見する』)等々を配信中。アーカイブ動画は全ていつでも観れます。

サイト: https://morinao.blog.so-net.ne.jp/

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