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郷愁溢れる家族愛の物語は、一方で居心地の悪さも拭えず

2014年4月13日 なかざわひでゆき サクラサク ★★★★★ ★★★★★

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サクラサク

 仕事人間で家庭を顧みない父親、そんな夫に愛想を尽かした母親、フリーターの息子に勝手気ままな娘。日本のどこにでもいそうな機能不全家族が、祖父の痴呆症をきっかけに再生の道を歩む。
 祖父の幼き日の記憶をたぐり寄せる旅を通じ、いつの時代も変わらぬ家族の情というものを郷愁たっぷりに描く物語は、意外なくらい強く心に訴えかけてくるものがある。幼少期に注がれた愛情というのは、生涯を通じて心の拠り所になるものだ。
 ただ、様式美を意識し過ぎた演出と型にはまった役者の演技が物語の説得力を損ない、見る側の感情移入をことごとく妨げてしまうのは残念。古き良き日本映画の伝統を勘違いしてしまった結果にも思える。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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