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氷上の王、ジョン・カリー (2018):映画短評

氷上の王、ジョン・カリー (2018)

2019年5月31日公開 89分

氷上の王、ジョン・カリー
(C) New Black Films Skating Limited 2018 / (C) 2018 Dogwoof 2018
斉藤 博昭

ウィアー、町田樹、羽生結弦へと受け継がれた何かも発見できる

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

スポーツか、芸術か。フィギュアスケートの採点競技ゆえの難しさに、1970年代から立ち向かった金メダリストの苦闘がにじみ出る作り。さらにセクシュアリティを暴露された悩みにもフォーカスし、同時代で同じ病で亡くなったフレディ・マーキュリーも何度かオーバーラップする。

NYメトロポリタン劇場のステージに氷を敷き詰めてショーを行うなど、当時としては革新的チャレンジの数々からも、あまりに早く失われた才能の大きさを実感。現在のスケーターたちに与えた影響など、フィギュアの歴史を振り返る気分にも誘われる。粗い映像も多いが、要所にパフォーマンスを挿入し、カリーの人生と重ねる構成は、オーソドックスながら見やすい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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