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The Crossing -ザ・クロッシング- Part II (2014):映画短評

The Crossing -ザ・クロッシング- Part II (2014)

2019年6月14日公開 126分

The Crossing -ザ・クロッシング- Part II
(C) Beijing Galloping Horse ・ All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

くれい響

そして船は行く

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「前編」の大コケで、本国公開も危ぶまれた「後編」だけに、いちげんさん大歓迎のダイジェスト長め。この編集が妙に力が入っているため、ぶっちゃけ「後編」だけでも十分だが、「前編」を観てれば新たな発見もアリ。トン・ダーウェイも、ウー監督おなじみのハンディキャップを背負って健闘するも、やはり物語は先に進まず、ムダに監督の愛娘の出番が増量する。で、後半になって、ようやく上海から台湾へ向かう「太平輪」号が出向。『タイタニック』以上に杜撰すぎる船員にツッコミ入れながらも、本家のビリー・ゼインに当たる憎まれ役をボウイ・ラムを嫌味たっぷりに演っているので、香港映画ファンはニヤニヤものだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

東アジア情勢の安定を願うジョン・ウー監督の想いが伝わる

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 いよいよ本題である客船・太平輪の沈没事故が描かれるパート2。主な舞台も台湾へと移り、大日本帝国の統治・外省人の支配と苦難を経験し、大陸中国への複雑な思い抱えた台湾人の揺れ動く心情も浮き彫りとなる。どれだけ激動の時代に運命を翻弄されようと、愛こそが困難を乗り越える糧となり、やがては人々を結び付けていくであろう。それが2部作を通してのテーマであり、その最大の試練が沈没事故となるわけだ。正直、前作のダイジェストを冒頭でまとめて見せるやり方には疑問が残るし、沈没事故の描写も冗長に感じる部分がなくはない。ただ、過去の歴史を通して、現在の混迷する東アジア情勢の安定を願うジョン・ウー監督の想いは伝わる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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