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クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅 (2018):映画短評

クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅 (2018)

2019年6月7日公開 96分

クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅
(C) 2018 Copyright BRIO FILMS-SCOPE PICTURES-LITTLR RED CAR-TF1 AUDIOVISUELS-SONY PICTURES ENTERTAINMENT FRANCE All rights reserved. Brio Films (C) Sebastien Bossi

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

山縣みどり

人生にも国境にも壁は不要! 今の時代に必要なおとぎ話

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

貧しい生い立ちのインド人青年アジャがドジと運に導かれてヨーロッパを転々としながら、本当の居場所を見つけるまでを軽妙に描くおとぎ話調コメディ。ヨーロッパで増加中の移民問題を扱っているし、差別的な景観や凶悪なギャングも登場するのに悲惨さはゼロ。危険な状況でも必死で切り抜け、あけっぴろげともいえるオープンな心で道を切り開くアジャの前向きさに元気をもらえること確実。演じるダヌーシュの茶目っ気が効いている。彼とベレニス・ベジョとのダンスがとてもかっこよく、真似して踊りだしたくなったほど。本人の意図とは裏腹に国境を軽々と超えるアジャは、寛容を忘れかけた時代に必要な存在だとつくづく思った。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

この珍道中、乗ったもん勝ち

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

確かに“IKEAのタンス”に閉じ込められた男の冒険ではあるが、重要アイテムかと思われたタンスからは、すぐに脱出。その後は船や気球を使って、主人公の“人生を自分で切り開く旅”が展開していく。96分という尺だけに、一期一会ともいえる人々の出会いや人種・難民問題もテンポよく盛り込まれているが、『人生、ブラボー!』のケン・スコット監督らしいファンタジーとコメディの微妙なバランス。その乗り方ひとつで、評価が大きく分かれる。また、インド映画っぽく見せようとするも、どこかフッ切れてない部分も見え隠れ。総合的に“『スラムドッグ$ミリオネア』×『フォレスト・ガンプ』撮ってみました”な印象強し。

この短評にはネタバレを含んでいます
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