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ジョン・ウィック:パラベラム (2019):映画短評

ジョン・ウィック:パラベラム (2019)

2019年10月4日公開 131分

ジョン・ウィック:パラベラム
(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

ライター9人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.9

山縣みどり

暗殺者ワールドにもたらされた混迷の行方は?

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

キアヌのガンフー・アクションが素晴らしい、架空の暗殺結社の世界観がますます拡大する。第2弾の終了から数分語という設定でスタートするのも面白いが、ジョンの過去や結社のヒエラルキー&構成などが徐々に明らかになるのも興味深い。製作予算が増えたのは一目瞭然! 昔馴染みソフィアを演じるH・ベリーの40代とは思えない颯爽としたアクション演技が華やか。情に一定のラインを引く人間という設定もいい。命と情と誇りのバランスが今回は鍵となっていて、ジョンを取り巻くキャラクターの変節なども見ものだ。敵役のM・ダカスコスはキレのある動きで他を圧倒するお得な役どころだが、三の線を強調しすぎかな。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

作り手の調子乗っちゃってる&悪ノリ感倍増!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

“なぜか、どんどん面白くなってる(&尺も延びている)奇跡的なシリーズ”という意味では『ワイスピ』にも似てるが、作り手の調子乗っちゃってる&悪ノリ感も倍増! マーク・ダカスコス&『ザ・レイド』コンビに、板さんの顔も持つ暗殺者(しかも、ジョンのガチオタ)を演らせ、『悪女/AKUJO』にモロ影響を受けたバイクバトルをノーヘルで再現。必死すぎるナイフ投げ合戦や仲間であるはずのハル・ベリーのキレ芸は、これまでにない笑いを誘うだろう。しかも、序盤の図書館は大男戦で、終盤はスケルトン構造による『死亡遊戯』と、心の中で「監督、あんたも好きねぇ~」と叫ばずにはいられなくなる!

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ミルクマン斉藤

てか……まだ続くの?!?

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

まあ、ここまで徹底してアクションだけで押し切ろうとするシリーズも珍しい。「1」ではまだ余裕のあった笑いも(思えばそれがD.リーチの持ち味だったのだが)、監督も変われば実にセカセカ忙しい。しかしアクション振付の進化は認めざるを得ず、さまざまなフル・コンタクトの格闘技を組み合わせた息の長いシークエンスには感心させられるし(寿司職人M.ダカスコスとの決闘は記憶に残るもの)、基本的に「愛犬映画」である本シリーズならではの犬の武器化も面白い。一番の問題はアクションに特化するあまり物語をないがしろにしてきた結果が、さすがに三作目ともなると覆い難いところ。しかもラストは……まだやんのかい。大丈夫か??

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なかざわひでゆき

これぞ究極のノンストップ・アクション!

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 世の中には「ノンストップ・アクション」を売りにした映画は数あれども、ここまで息つかせぬほどアクションの畳みかけで見せていく作品はなかなかないかもしれない。まさしく究極のノンストップ・アクション映画である。前作のラストを受け、裏社会から追われる身となったジョン・ウィックに次々と襲いかかる殺し屋たち。僅かな味方も容赦なく粛清されていく。この怒涛のようなストーリー展開に終始ワクワクさせられっぱなし!ハル・ベリーにアンジェリカ・ヒューストンと新キャストも豪華だが、一番株を上げたのは久しぶりに当たり役を得たマーク・ダカスコスだろう。普段は寿司職人の忍者って設定はアホだけど(笑)。

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平沢 薫

格闘シーンの連鎖/変形/継続が飛躍的に進化

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 アクション映画の続編といえば、珍しい小道具やサブキャラを増やすのが常套手段だが、このシリーズは一味違う。それらのお約束に加えて、アクション自体を進化発展させるのだ。今回は、それぞれのアクション・シーンの継続時間を飛躍的に伸ばすことに挑戦。アクションが始まると、それが連鎖してあれよあれよと変化していき、途中で使う武器まで変わったりしつつ、続いていくのだ。
 さらに、今回はギャグも増量。しかも、過激なアクションが途切ず続くのに、その中にギャグをブチ込んでくる。
 そのアクションの背景が、物語上の必然よりもビジュアル上の効果を重視したド派手さなのも快感。この映画によく似合ってる。

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村松 健太郎

もはやジャッキー映画

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

いよいよ、とんでもない世界観の作品になってきた、ヒットアクションシリーズ第3弾。
ありとあらゆるモノを使ってのアクションはジャッキ・チェン作品を思わせるまでに至っています。なかなか残酷なことをやっているのですが、劇中のアクションつるべ打ちは過剰過ぎて、逆に笑いを誘います。またきあぬキアヌ・リーヴスが無表情でこれをこなしていくのが絶妙なスパイスになっています。ジャンル映画ファンとしては最強の刺客ゼロ役にマーク・ダガスコスが登場したことに拍手喝さいを贈りたいところです。シリーズはまだまだ終わりそうもないので楽しみは尽きません。

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相馬 学

『マトリックス』を超えた!? 深化するシリーズ

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 前作で大組織、主席連合や暗殺者たちの世界を広げたシリーズ。今回は、その世界の複雑さを描きつつ、裏社会を生き抜こうとする主人公ジョン・ウィックの凄みを見せつける。

 主席連合の中枢へと近づくジョンの死闘は冒頭の図書館バトルから骨董品店でのナイフ投げ合戦、犬も闘う大乱戦、そしてガラスの間での対ニンジャ対決へ発展。設定はもちろん、複雑なスタントが組み込まれたアクションからも目が離せない。

 笑顔を見せないキアヌの悲壮かつハードボイルドなキャラも活き、危機的状況の深まりにも見入ってしまう。回を追うごとに夢中にさせられるシリーズという点では『マトリックス』以上かもしれない。次が待ち遠しい。

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斉藤 博昭

やっぱりみんな、キアヌを好きになる

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

俳優の素顔と演じる役を重ねて観るのも、映画の楽しみ。その意味で、この当たり役、3作目での運命と心情、演技、犬との戯れは、いま世間から「愛されすぎてる」キアヌが自然とダブってしまい、変にテンションが上がる。さすがに55歳。動きにキツそうな部分もあるが、その分、熟練技でカバー。キアヌと相手、犬や馬も含めてアクション場面の一部始終を、最高に観やすいアングルとカメラの動きでとらえ、うざい編集でごまかさない監督の演出にも敬意。荒唐無稽さをピュアな興奮に変える、アクション映画の真髄が守られているのだ。虫の息の相手にトドメを刺し、時に礼儀も忘れない殺し屋の掟に酔いしれ「なんちゃって」日本ネタも余裕で許せる。

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猿渡 由紀

今回もイマジネーションに満ちたアクションが満載

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

このシリーズの魅力はなんと言ってもアクション。それもアナログなアクションだ。過去2作で十分すごいことをやっているが、今作でも新しいことでたっぷり驚かせてくれる。犬を使ったシーンはとりわけ圧巻。しかも結構長い。前回同様、こんなものまで武器になるのかという場面は多々あり、想像力の豊かさには感心させられると同時につい笑ってしまう。もちろん、ユーモアも作り手の狙い(とは言っても、日本語のへんてこさは意図したところではないと思うが)。アクションは立派なアートであると証明するこのシリーズが、次にどんなことをやってくれるのか、今から楽しみである。

この短評にはネタバレを含んでいます
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