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ターミネーター:ニュー・フェイト (2019):映画短評

ターミネーター:ニュー・フェイト (2019)

2019年11月8日公開 129分

ターミネーター:ニュー・フェイト
(C) 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

ライター6人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.8

相馬 学

ヒーローはシュワではなく、戦う女性たち!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 サラ&ジョン・コナーやT-800より、まず新世代キャラクターを重視。守られる者、守る者と追う者の攻防とそこに芽生える絆は、3作目以降希薄になった要素だけに、そういう意味では原点回帰でパート2の続編としても正しい。

 新味はヒロイン・アクションの機軸。守られる者と守る者を女性のキャラにして、そこにサラを噛ませ、共闘体制を強化する、そんなエピソードに熱さが宿る。

 冒頭の逸話がサラの怒りを表現する以外に機能していなかったり、T-800が性格的にシレッと丸くなっていたりなど、SF設定のち密さの欠如には不満が残る。が、豪快なアクションや愛というテーマに関しては、やはり2作目の続編にふさわしい。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

ついに出た、正しい続編

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

キャメロンのストーリーなのだから当然と言えばそうだが、1、2作目で語られたことがしっかりと継承されている。自分が将来どんな人物になるのかは自分にもわからないのだというのも、そのひとつ。それはとてもポジティブで、わくわくすることだ。型にはまらない、魅力的で共感できるヒロイン像をはじめ、キャスティングのセンスは絶妙。メキシコ、テキサスを舞台にしたことで時事的なニュアンスもプラスされたし、スリルも、感動もある。映画に革命を起こした2作目にはさすがにかなわないながら、あの時代にあれをやった衝撃をもう一度というのはおそらく無理な話。その続きとして、これは十分だ。

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平沢 薫

ジェームズ・キャメロンによる第3作として見ると興味深い

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 シリーズ第1作と第2作の監督で、今回の製作に参加したジェームズ・キャメロンの発言によれば、彼自身が本作のストーリーと編集に深く関わり、ティム・ミラー監督の編集版をキャメロン自身が再編集したとのこと。そして、物語も登場人物も前2作に直結してる。となれば、本作はキャメロン自身が創りたかった第3作として見てもいいのではないか。その観点から見ると興味深い。「未来からやってくる兵士」「人類の救世主」という前2作と同じアイテムをわざわざ出して、前2作と同じものとしては描かない。大きく意味を変えた要素もあり、そこが面白い。もちろん、アクションの速度と重量感はアップデート。そこはミラー監督の持ち味かも。

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くれい響

ラテンテイストたっぷりに、“歴史は繰り返す”

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ジョナサン・モストウやマックGを第一線から退かせた続編も嫌いじゃないが、サラ・コナーが出てくるだけで、妙にしっくりする。そんな今年いちばん高まるオープニングに続き、あまりに衝撃的なジョン・コナーの顛末。そして、ラテンテイストたっぷりに『フォースの覚醒』的“歴史は繰り返す”という正攻法のアプローチに突入。完全にイカれたサラを筆頭に、三世代の女性が無敵すぎる因縁の相手に立ち向かう姿は、『ハロウィン』(18年)とカブるものの、ロードムービーとしての醍醐味も味わせてくれる。そして、肝心のシュワ演じるT-800。肉弾戦も銃撃戦も披露し、しっかりゲストキャラとしての役目を果たしている。

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村松 健太郎

決して、負けられない闘い

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

シュワ氏はともかく、ジェームズ・キャメロンをがっつり絡ませて、リンダ・ハミルトンまで招聘してと。絶対に負けられない布陣で臨んだ闘いの映画。
結果として、これは勝ちでいいと思います。
ハンター、ターゲット、ガーディアンの追想劇という基本に立ち返った映画になっていて、素直に楽しめました。そして、何よりトップビリングで復帰したリンダ・ハミルトン。ハロウィンのジェイミー・リー・カーティスに匹敵する圧巻の復活劇でした。
また、錚々たる面々を相手に大健闘したガブリエル・ルナもしっかりとお覚えておきたいところです。

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斉藤 博昭

この設定、繰り返されても面白いと再認識できる

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

ジョン・コナーの驚きの登場など「T2」からの延長要素を散りばめつつ、物語には既視感もつきまとう。その分、改めて痛感するのは「ターミネーター」の基本設定の面白さだ。未来から過去を変えるための切迫。作られたマシンが人間の心にどれだけ近づくか。「T2」の時代よりAIが身近になった現在、作品のテーマが追いついた感もある。

キャメロン関与作品らしくパワフルな女性キャラが全開の様相を呈するが、さらに一歩進んで、ジェンダーさえも忘れさせるヒロイズムに到達したのが新鮮。多様性へのアピールすら過去のものにするように……。とくに強化型兵士グレースのカッコよさは、近年のアクション映画でも最高級レベルではないか。

この短評にはネタバレを含んでいます
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