シネマトゥデイ

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大人になって染みる寅さんの存在

  • 男はつらいよ お帰り 寅さん
    ★★★★★

    記念映画の華やかさは表面だけで、中身は相当シビアだ。満男はやもおとなり、再会した泉の家庭事情は深刻さを増している。つい寅さんの恋愛劇に目を奪われがちだが、歴代マドンナはリリー(朝丘ルリ子)のように男や仕事に翻弄されながら生きていたり、歌子(吉永小百合)のように父一人を残しての結婚に迷っていたりと、人生の岐路に立たされた人たち。そこにふっと寅さんが現れ、彼女たちの背中を押し、脱力の笑いを届ける。時代を生きる女性たちへの応援歌だったとは今更ながら気付かされた。そりゃ皆、美女たちが寅さんを慕うワケだ。そして挿入されるシリーズの名シーンに確実に笑わされ、改めて秀逸な脚本に脱帽するのであった。

⇒映画短評の見方

中山 治美

中山 治美

略歴: 茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。GISELe、日本映画navi、goo映画、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、朝日新聞webサイトおしごと博物館内で「おしごとシアター」などで執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況: 本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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