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ティーンスピリット (2018):映画短評

ティーンスピリット (2018)

2020年1月10日公開 94分

ティーンスピリット
(C) 2018 VIOLET DREAMS LIMITED.

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.3

山縣みどり

名監督のDNAを感じさせる青春佳作

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

名監督を父に持つ俳優マックス・ミンゲラの監督デビュー作は、アンソニー・ミンゲラのDNAを感じさせる佳作だ。多くのスターを生み出している才能発掘番組を軸にモヤモヤした思いを抱えた少女の変貌と現状打破への渇望を鮮やかに描き出している。ヒロインが感じる閉塞感や鬱屈も説明することなく、ちょっとした場面を入れ込む心象演出で表現。音楽オタクと自称するだけあって、音楽チョイスもセンスいい。もちろん最大の魅力は、ヒロインを演じるE・ファニングの演技力と歌唱力。彼女は今後、N・キッドマンやR・ゼルヴィガーみたいにミュージカル女優としても活躍できそう。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

ミュージシャン版「リトル・ダンサー」として観ても…

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

もともと歌手の夢もあったというエル・ファニングが、味わい深いボーカルを披露し、屈折した感情表現も含めて役に大いに説得力を与える。現在21歳にして、この演技の「余裕」は尋常ではない。

イギリスの小さな町で、家族との葛藤も経験しながら、ロンドンでの栄光をめざす。年齢の離れた師匠との関係など、『リトル・ダンサー』と重なり、地元の人たちの応援といった思わぬシーンが胸にしみる。そう考えると、ジェイミー・ベルが製作に名を連ねているのも感慨深い…。

見せ場となるパフォーマンス場面は、スタイリッシュに撮ろうと狙いすぎているのか、かなり暗めになっており、表情が見えづらいのが残念。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

エル・ファニング版『フラッシュダンス』

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「アメリカン・アイドル」的素人オーディション番組を舞台にしたサクセス・ストーリーでありながら、まったくキラキラしてない。そんななか、セリフではなく、オータム・ドゥラルドの撮影など、徹底した映像美が物語を紡いでいく。そこで描かれる恋と挫折、心の支えとなる大パイセン、そして吹替なしで挑んだエル・ファニングの圧倒的なパフォーマンス。数秒だけ「ホワット・ア・フィーリング」が流れることもあり、明らかに『フラッシュダンス』リスペクトな作りだ。業界あるあるな罠にもハマる陰キャラが似合うエルのアイドル映画としても、見応えアリ。初プロデュースを務めたジェイミー・ベル、いい仕事してます!

この短評にはネタバレを含んでいます
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