シネマトゥデイ

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モノクロ映像の光がまばゆい

  •  1962年夏のヘルシンキ、一人の実直なボクサーが、フィンランド初の世界タイトルマッチ直前の周囲の騒動に巻き込まれながら、人生でもっとも幸福な日を手に入れる。人間は、自分にとって本当に大切なものは何かを見誤らなければ、幸福になれる。そんな実際はなかなか実現できない正論を、この映画は、ちょっと笑えたりもする話でありつつ、静かな感動を呼ぶ物語として描き出す。この雰囲気を生み出しているのは、何よりもモノクローム映像の古風なタッチだろう。60年代のヌーヴェルヴァーグを思わせる映像は、とくに野原や夜の川を映し出すときに、光がまばゆく美しい。そしてひそかにモノクロの短編コメディ映画の気配も漂わせている。

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 「マンダロリアン」、評判通り、王道の冒険活劇で痛快。これもクリエイターのジョン・ファヴローの持ち味の効果? ベビー・ヨーダのキュートさも評判通りで、共演中のヴェルナー・ヘルツォーク監督が感涙したとの噂にも納得。

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