シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

ジャンル横断・空間タテ移動・嗅覚表現で格差を暴く傑作エンタメ

  • 富める者と持たざる者が距離を縮めれば何が起きるのか。寄生しているのはどちらか。Wi-Fi無断借用で困窮ぶりを立ちどころに示す冒頭は、2020年前後の格差表現として映画史に刻まれる。対照的な家族を演じる俳優陣の可笑しくも切ない名演が見事。引き裂かれた社会の実相を暴きながらシリアスへ傾きすぎず、コメディからホラーまで多様なジャンルを横断し、高低差著しい空間の上下移動を存分に活かして、4DXでも不可能な臭いまで感じさせる。映画的快楽を詰め込んだエンタメの傑作だ。クライマックス後の余韻が素晴らしい。堕ちる恐怖を抱きながら上昇する計画を夢想し続ける永遠の希望と空しさ。ポン・ジュノの才気に酔いしれた。

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清水 節

清水 節

略歴: 映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX●「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況: ●円谷プロ「ULTRAMAN ARCHIVES」クリエイティブディレクター●「シド・ミード展」未来会議ブレーン、図録寄稿●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

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