シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

画面から悪臭が漂ってきそうな怪作

  • 冒頭から遺体処理で、実際に起きた事件を次々と見せていくファティ・アキン監督の大胆な手法に驚く。「なぜ彼(彼女)は事件を起こしたのか?」と犯人の心情を探らないので、見る側が連続殺人鬼ホンカに同情も共感も感じない作りだ。言動や汚部屋などでホンカの不愉快極まりない人間性を表現されていて、屋根裏部屋のシーンでは、画面から悪臭が漂ってきそうな雰囲気だ。オエッ。凡人では理解不可能なホンカの本性を暴く監督視線のおかげで、彼から肉扱いされる被害者女性たちの哀れな境遇に思いを寄せてしまう。戦後の復興に置いてきぼりにされた女性もいれば、戦争の傷をひきずる老女もいる。残酷な事件を残酷に描いた怪作だ。

⇒映画短評の見方

山縣みどり

山縣みどり

略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況: リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。

» 山縣みどり さんの映画短評をもっと読む

[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク