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スウィング・キッズ (2018):映画短評

スウィング・キッズ (2018)

2020年2月21日公開 133分

スウィング・キッズ
(C) 2018 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & ANNAPURNA FILMS.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

山縣みどり

踊るなら、イデオロギーじゃなくて音楽に乗りたいね。

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

米ソの代理戦争だった朝鮮戦争の傷跡と反戦メッセージを、戦争を知らない世代にもわかりやすく伝えている。人種差別やイデオロギーによって虐げられる若者が極限下で友情を培い、将来への希望を抱く姿は見る者の胸を熱くする。ダンスチームを率いる黒人兵士役のJ・グライムス以外はタップ初心者だったらしいが、主役のD.O.はじめとする役者陣は猛特訓の成果をしっかり披露。『フットルース』を彷彿させるシーンに思わずニヤリ。タップの定番音楽だけでなくボウイやビートルズを取り入れた監督のセンスは素敵だし、収容所バンドのクールな演奏に手拍子したくなる。背景が戦争だけに苦い現実も突きつけられるが、後味は悪くない。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

『サニー』の監督が挑んだ、甘くない展開

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

朝鮮戦争中の捕虜収容所が舞台だけに、辛気臭い感じもするが、そこは『サニー 永遠の仲間たち』のカン・ヒョンチョル監督作。高まるタップシーンはもちろん、アクの強いメンバーやブルース・リーねたなど、チャウ・シンチー風味のギャグを挟んだエンタメ色強いエピソードを畳みかける。そのまま、終盤のクリスマス公演まで突き進むかと思いきや、そこは韓国映画の本領発揮! 政治サスペンス色が増し、不穏な空気が包み込むが、監督は『サニー』のラストのような絵空事にせず、挑戦的な展開を用意する。これが賛否分かれそうだが、個人的にはデビッド・ボウイの「モダン・ラヴ」が流れる疾走ダンスも含め、高く評価したい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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