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カゾクデッサン (2019):映画短評

カゾクデッサン (2019)

2020年3月21日公開 98分

カゾクデッサン
(C) 「カゾクデッサン」製作委員会
なかざわひでゆき

様々な生き方を受容できる社会に希望を見出す

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 大都会・東京の片隅で、恋人と一緒に小さなバーを経営する元ヤクザの男。そんな彼のもとに届いた、元妻が交通事故で意識不明になったという知らせ。再婚した彼女の息子に請われ、見舞いに訪れるようになった男は、思春期の悩みを抱えた少年と心を通わせるものの、しかしエリート・サラリーマンである現在の夫は落伍者である彼を疎む。誰もが順風満帆な人生を歩むことが出来るわけではない。社会に適合できない不器用な男の迷いと葛藤、改めて問われる家族や親子の定義。たとえ理想とされる型にはまらなくてもいい。失敗してもまたやり直せばいい。様々な生き方を受容できる社会にこそ希望があるのではないか。そう強く思わせてくれる映画だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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