「アナ雪」よりも前に「ありのままで」

2020年4月28日 中山 治美 少林サッカー ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
少林サッカー

CGにリアルさを求める作品が多い中、とことん虚構を追求してロマンと笑いを生み出した喜劇王・周星馳の面目躍如たる笑撃作。この貫かれたバカバカしさを超える作品はなかなか表れず、今見ても新鮮。加えて万人に愛される作品となったのは、香港娯楽映画の衰退が叫ばれていた当時、その伝統を香港映画の代名詞とも言える少林寺での復活を試みた周星馳の香港愛と、落ちこぼれにスポットをあてて、彼らにありのままで生きることを説いた深い人間愛があるから。思えばクセ強めのバラエティーに富むキャラクターで、ダイバーシティを教えてくれたのも香港映画だった。いつの時代も娯楽映画は庶民の味方。心が弱っている時の何よりの特効薬である。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

中山 治美さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]