忘却は許すことであり、よりよき前進を生む。

2020年4月30日 くれい響 エターナル・サンシャイン ★★★★★ ★★★★★

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エターナル・サンシャイン

失恋の辛さから、相手を忘れるべく記憶除去手術を受けるブッ飛んだSF設定ながら、今も珠玉のラブストーリーとして語りたくなる理由。それはタイトルの元ネタであるアレクサンダー・ポープの詩の一節「忘却は許すこと」をテーマに、誰もが思い当たる人を恋愛のリアルが凝縮されているためだ。ミシェル・ゴンドリー監督の映像センスはもちろん、入り組んだ時系列の目安となる紅葉のようにヒロインの感情の変化を表した髪の色から、どちらの解釈もできるラストまでチャーリー・カウフマンの脚本がスゴすぎる。“互いの欠点を許すこと”も訓えてくれる一編だけに、大切な人に簡単に会えないこの時期、じっくり噛みしめたい。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』『藍に響け』『裏アカ』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三國志』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅田将暉さん&Fukaseさん、「TV LIFE」にて高杉真宙さん、池田エライザさん、水野勝さん、高岡早紀さん、「MOVIE WALKER」にて森川葵さん&秋田汐梨さん&萩原みのりさん、「EVIL A MAG」にてB.O.L.Tさん、「CREA WEB」にて和田琢磨さんなどのインタビュー記事も掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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