人は誰もが今という現実から逃れられない

2020年5月20日 なかざわひでゆき ラ・ジュテ ★★★★★ ★★★★★

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ラ・ジュテ

 『12モンキーズ』の元ネタとしても有名な、フランスの映像作家クリス・マルケルのSFショートムービー。文明崩壊後のディストピアを舞台に、ある男が人類を滅亡から救うため過去へとタイムトラベルし、少年時代に空港で見かけた美しい女性と恋に落ちる。全編に渡ってモノクロのスチル写真とナレーションだけで描かれる実験性の高い映画。絶望的な未来像にキューバ危機の時代という制作当時の不穏な世相を投影しつつ、さり気なく1シーンだけ挿入される動画が失われた平和な時間への郷愁を掻き立てる。そして最後の皮肉な結末が、今という現実から逃れられない人間の宿命を物語るのだ。(GYAOにて6/5まで無料配信)

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:新しく映画ブログ始めました。よければチェックしてみてください♫なかざわひでゆきの毎日が映画三昧→http://eiga3mai.exblog.jp/

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