青くて、痛い、終末映画

2020年5月20日 くれい響 虹の女神 Rainbow Song ★★★★★ ★★★★★

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虹の女神 Rainbow Song

企画・桜井亜美の小説のように若さゆえの青臭さに瑞々しさ、後の『君に届け』に繋がる、切ない思いが刺さりまくる熊澤尚人監督の繊細な演出。そして、『花とアリス』からの“ホラーな”相田翔子の存在感など、別名義で脚本にも参加したプロデューサー、岩井俊二が放つ狂気。それらが絶妙なバランスで絡み合う、奇跡のコラボ作である。映研あるある、ADあるあるなリアリティも強いなか、上野樹里演じるヒロインが撮る自主映画「THE END OF THE WORLD」が語るように、ホルストの「惑星」も効果的な“終末映画”。そんな不思議な魅力に溢れ、上映されるたび、ただならぬ喪失感に包まれた客席から拍手が起こるのも頷ける。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では10年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』『オーバー・エベレスト/陰謀の氷壁』『地獄少女』『アイネクライネナハトムジーク』『見えない目撃者』『プライベート・ウォー』『サマー・オブ・84』 『映画 賭ケグルイ』『オーヴァーロード』『BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ- 』『サイバー・ミッション』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「Movie Walker」にてポン・ジュノ監督×細田守監督、「香港ポスト」にて谷垣健治監督、「CREA WEB」にて戸塚純貴さんなど、インタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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