ソフィア・コッポラの目で見た、正直な東京

2020年5月23日 猿渡 由紀 ロスト・イン・トランスレーション ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ロスト・イン・トランスレーション

今作が劇場公開された時に「日本をばかにしている」という日本人の感想も聞いたが、それは完全な間違い。これはソフィア・コッポラの、また来日したほかの欧米のセレブらの体験を正直に語るもの。東京を舞台にした作品に出てきがちな花やしきも出ず、渋谷の交差点もちらっとだけというのも、コッポラが観光客ではなく、来日経験豊富で、いつも地元の人に案内されていることの表れ。日本語のセリフにあえて英語字幕をつけないのも、それが彼女らの体験だから。映画でビル・マーレイが言うように、東京は「とても違う場所」。そこにいる孤独感、そこだからこそ生まれるつながりを語るから、多くの共感を呼んだのだ。

猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴:東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

近況:

猿渡 由紀さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]