神経を逆なでする。それも、この映画には誉め言葉

2020年6月24日 斉藤 博昭 MOTHER マザー ★★★★★ ★★★★★

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MOTHER マザー

観ながら終始、いたたまれない気分になる。つまり作品の目的は達成された、ということ。タイトルが示すように、これは息子視点の物語で、母に依存するしかない切実さで、奥平大兼の映画初出演らしい不安定なムードがハマる。間違いなく彼、大器の予感!

世間的には「あの長澤まさみが!」という枕詞で過激さ、邪悪さ、あられもない大胆な姿を実感できるが、では彼女を知らないニュートラルな目線で、一人の俳優の演技として観て、この毒母の闇が伝わってくるか? もう一歩踏み込んで、相手の心まで操る本能の根源を表現してほしかった気がする。突然、大声でキレたように叫ぶだけが熱演ではない。まぁ今年の映画賞には絡むのだろうけど…。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:LAの『フェアウェル』ルル・ワン監督、ロンドンの『カセットテープ・ダイアリーズ』グリンダ・チャーダ監督に、Skypeインタビュー。ともに外出規制などある中、前向きに明るく話してくれて、一刻も早い日常生活の復活を祈るのみ。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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