覚悟のR18+

2014年6月13日 中山 治美 捨てがたき人々 ★★★★★ ★★★★★

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捨てがたき人々

 俳優が監督であるという信頼感からだろう。ジョージ秋山の原作に負けじと俳優陣が潔く身も心もさらけ出す。゛映画でしか出来ないこと゛に挑もうとする志が見えるかのようだ。ただ原作の魅力である、宗教の教えと人間の本能を対比して描く奥深さを軽減したのは残念だが、人間の動物的な姿を強調することで、所詮心の底で考えているのは「金と食べ物とセックス」という人間のどーしようもなさがダイレクトに伝わってくる。
 娯楽作の多かった榊監督のターニングポイントとなることは間違いないが、大森南朋のやさぐれぶりが久々に見られたのも嬉しい。やはり彼は、狂気ある役でこそ色気が出る稀有な俳優である。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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